VirtualBox+Vagrantで仮想環境を作る
まず前提として、私の環境はWindowsです。
Windows上で、Linuxの開発環境を立ち上げたいと思ったので、VirtualBox+Vagrantで開発環境を整えます。
1.VirtualBoxをインストールします
VirtualBoxのプログラムは以下のURLからダウンロードできます。
https://www.oracle.com/jp/virtualization/technologies/vm/downloads/virtualbox-downloads.html
2.Vagrantをインストールします
Vagrantもダウンロードしてインストールします。
https://www.vagrantup.com/
3.Vagrant環境用のディレクトリを作成します
普通に右クリックでディレクトリを作っても良いし、コマンドのmkdirで作っても良いです。
この時、ディレクトリ名は半角英数字で作っておいた方が、後からトラブル少なく済むと思います。
ディレクトリを作ったら、PowerShellなどを起動して、cdコマンドで作成したディレクトリまで移動します。
4.VagrantのBox(仮想OSのようなもの)をインストールします
Boxは何が使えるの?って方はHashiCorp Cloud Platformにアクセスしてみてください。
様々なBoxが提供されています。
私はAlmaLinuxが使いたかったので、以下のコマンドを打ちました。
$ vagrant init almalinux/8
このコマンドで、AlmaLinux 8用のVagrantfileがカレントディレクトリに作られます。
ちなみに以下のメッセージが表示された人
==> vagrant: A new version of Vagrant is available: 0.0.0 (installed version: 0.0.0)!
==> vagrant: To upgrade visit: https:www.vagrantup.com/downloads.html
これは「新しいバージョンが出てるから、このURLからアップグレードしてね!」っていうメッセージです。
5.Vagrantを起動する
$ vagrant up
このコマンドで、カレントディレクトリのVagrantfileに基づいて、仮想環境が立ち上がります。
==> default: Box 'almalinux/8' could not be found. Attempting to find and install...
default: Box Provider: virtualbox
default: Box Version: >= 0
==> default: Loading metadata for box 'almalinux/8'
default: URL: https://vagrantcloud.com/api/v2/vagrant/almalinux/8
==> default: Adding box 'almalinux/8' (v8.8.20230606) for provider: virtualbox
default: Downloading: https://vagrantcloud.com/almalinux/boxes/8/versions/8.8.20230606/providers/virtualbox/unknown/vagrant.box
default:
==> default: Successfully added box 'almalinux/8' (v8.8.20230606) for 'virtualbox'!
==> default: Importing base box 'almalinux/8'...
==> default: Matching MAC address for NAT networking...
==> default: Checking if box 'almalinux/8' version '8.8.20230606' is up to date...
==> default: Setting the name of the VM: WordPress_default_1732069839483_8992
==> default: Clearing any previously set network interfaces...
==> default: Preparing network interfaces based on configuration...
default: Adapter 1: nat
==> default: Forwarding ports...
default: 22 (guest) => 2222 (host) (adapter 1)
==> default: Booting VM...
==> default: Waiting for machine to boot. This may take a few minutes...
default: SSH address: 127.0.0.1:2222
default: SSH username: vagrant
default: SSH auth method: private key
こんな風になったらVagrantが立ち上がっています。
以下のコマンドでもvagrantの状態を確認することができます。
$ vagrant status
Current machine states:
default running (virtualbox)
このように表示されたら、実行中ですね。
6.VagrantにSSH接続する
$ vagrant ssh
SSH接続したいので、『vagrant ssh』です。覚えやすいです。
ssh接続した後、Linuxから抜けるには通常通り、『exit』で良いです。
$ exit
以降、vagrantの立ち上げ→接続は以下の手順で行います。
- PowerShellを起動
- cdでVagrantfileがあるディレクトリまで移動
- 『vagrant up』でvagrantを立ち上げ
- 『vagrant ssh』でSSH接続
7.Vagrantを終了する
$ vagrant halt
このコマンドでvagrantの仮想環境を終了させることができます。
8.Vagrantで立ち上げたOSにローカルディレクトリをマウントする
これが一番大事なんですが、ローカル環境のディレクトリを仮想環境のディレクトリと同期させることができます。
つまり、Windows上でVisualStudioCodeで開発したコードが、そのまま仮想環境のLinuxのディレクトリに同期させることができるので、そのまま動かしてみて、チェックができるんです。
Vagrantfileをメモ帳やVisualStudioCodeで開くと、以下のような記述があります。
Vagrant.configure("2") do |config|
# The most common configuration options are documented and commented below.
# For a complete reference, please see the online documentation at
# https://docs.vagrantup.com.
これをさらに下の方に読んでいくと、こういう記述があるんです。
# Share an additional folder to the guest VM. The first argument is
# the path on the host to the actual folder. The second argument is
# the path on the guest to mount the folder. And the optional third
# argument is a set of non-required options.
# config.vm.synced_folder "../data", "/vagrant_data"
この一番最後の行のコメントを外し、少し書き換えます。
“../data”はローカルディレクトリ、”vagrant_data”は仮想環境側のディレクトリです。
config.vm.synced_folder "../data", "/vagrant_data"
9.Vagrant環境のアプリにローカルからアクセスする
10.Vagrantを削除する
不要になったらVagrant環境自体を削除することができます。
$ vagrant destroy
作成したVagrant環境を削除するにはdestroyです。
まぁ、VirtualBoxの環境リストから右クリックで消すことが出来るので、destroy使わなくて良いです。
haltと間違えてdestroyすると嫌なので・・・
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